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平井 平井による生化学・分子物理学・バイオ技術コラム
担当翻訳分野:生物学翻訳学術論文翻訳
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2012年05月14日
イネの品種改良

こんにちは。轄kエ翻訳事務所で学術論文翻訳を担当している平井と申します。

分子生物学やバイオテクノロジーをはじめとする生物学全般に関する翻訳や、医学論文、生化学、ライフサイエンスに関する翻訳など、生物学や医学において、複数の分野にまたがる翻訳も扱っています。指名でのご依頼もお受けしておりますのでご相談ください。

私たち人間は古くから植物を栽培し、農作物として利用してきました。最初は野性の食物をそのまま育てていましたが、やがて収穫した農作物の中から優れた性質をもつものを選んだり、異なる品種をかけあわせたりすることで改良を行うようになりました。生物の遺伝的性質を利用して農作物を改良することを品種改良(cultivar improvement)といいます。ササニシキやアキタコマチなど、米にいろいろな品種が存在するのは、イネが品種改良されてきたからです。

せっかく栽培している稲が、機構の変化で育ちが悪くなったり、病期や害虫にやられてしまったりすると収穫量が少なくなります。農家が被害を受けるだけでなく、米が安定供給されなくなったり、価格が高騰したりするなどの問題も起きます。もともとイネは比較的暖かい地方の植物です。国土の狭い日本では、古くから各地でイネの栽培が行われてきましたが、得に北海道や東北といった寒い地方では冷害でイネが全滅してしまうということも少なくありませんでした。そこで、寒さに強くて病気になりにくいおいしいお米を実らせるイネをつくり出すため、品種改良が進められてきたのです。

品種改良にはいくつかの方法がありますが、現在おもに行われているのは「交雑育種法」です。交雑育種法は品種のかけあわせのことで、異なる性質をもつ品種同士を受粉させて、両親の好ましい性質をもつ子供を作り出します。

ある性質をもった新しい品種のイネを交雑育種法でつくる場合、まず既存の品種のイネの性質を調べ、どのイネを両親にするか決めます。両親をかけあわせても、すぐに新しい品種ができるわけではありません。できあがった子供のイネから種を取り出して苗を育てる作業を数世代にわたって繰り返します。その中から、生長の良いものだけを選び出し、実際に栽培してみます。病期や害虫への耐性はどうか、味はどうかなどを丹念に調べて、良いイネだけを選んでいきます。

そして最も重要なことは、親と同じ性質をもった子供のイネが安定して繰り返し生まれるようにすることです。これは、イネの性質を決めるすべての遺伝子が同じになるまで、似た性質をもつイネを数世代にわたって繰り返しかけあわせることでようやく達成されるのです。さらに、別の土地の気候での育ちを調べたり、実際に農家に栽培してもらったりしながら、たくさんの子どものイネの中からより優れたものをしぼり込んでいきます。そうして、やっと新しい品種が一つ誕生するのです。この作業には7年から10年もの歳月がかかります。

轄kエ翻訳事務所   学術論文翻訳担当:平井


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