イノシシからブタへの改良
こんにちは。高橋翻訳事務所で論文翻訳を担当している平井と申します。
主に 学術論文 の翻訳を行っており、生化学・生物学・バイオテクノロジー・医薬分野を得意としております。指名でのご依頼をお待ちしております。
分子生物学やバイオテクノロジーをはじめとする生物学全般に関する翻訳や、医学論文、生化学、ライフサイエンスに関する翻訳など、生物学や医学において、複数の分野にまたがる翻訳も扱っています。指名でのご依頼もお受けしておりますのでご相談ください。
ブタは長い間家畜として飼育されてきた歴史があります。しかし、ブタははじめからブタだったわけではありません。アジアやヨーロッパに広く分布していたイノシシを家畜化したものがブタなのです。
その改良の歴史は非常に長時間にわたり、新石器時代に定着農耕生活を始めたころからだといわれています。日本でも縄文時代や弥生時代の貝塚(kitchen midden)からイノシシの骨がでていますし、土偶(clay doll)としてあらわされたものもあります。人口増加に伴う食料の安定供給のために飼育を始めたのではないかと推定されています。ではなぜ飼育対象はイノシシだったのでしょうか。
イノシシの肉は非常に美味で、雑食性で飼育しやすく、さらに多産で繁殖も容易と、良いことばかりだったからです。
飼育しているブタを各地でかけ合わせることによって、さまざまな種類のブタが生み出されています。イノシシの体型は頭でっかちであり、「猪突猛進」という言葉があるように、攻撃的な正確で体型もそれに合った形になっています。またオスには立派な牙があります。
人による家畜化というのは、動物たちを都合よく変えてきた過程でもあります。昔は、灯火のための油をブタの脂肪からとっていました。中国ブタのように脂肪だらけのからだをもつブタの価値が高かった時代です。最近は食料も大量消費の時代ですから、肉を効率よくとるために胴体部が長い体型に改良されてきました。
イノシシには大きな牙がありますが、ブタには見当たりません。しかし、実はブタにも牙はあるのです。養豚場で他のブタに傷をつけたりしないよう、生まれてすぐに折りとってしまいます。また、成長が早く肉がついている部分が多いと、エサ代もあまりかからないことになります。ですから、人はエサの摂取量と体重の増量のバランスを考えて処理するタイミングを考えています。今は永久歯の生え6ヶ月前には肉として出荷されます。また、変異によって胴体部の胸椎(thoracic vertebra)数が多いブタを種雄として選択し続けたことで、イノシシでは13個の胸椎だったものが、今やランドレース種の7割近くが16個もの胸椎をもつようになりました。その結果として当然、取れる肉の量も増えたのです。ちなみに、椎骨1つでトンカツ6枚相当の肉がとれるらしいです。
株式会社高橋翻訳事務所 論文翻訳担当:平井
注目される新薬の開発動向
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新薬の研究開発には各社がしのぎを削っており、毎年新しい薬が承認されています。分子標的医薬品は主に抗癌剤として開発された医薬品です。際限なく分裂増殖する癌細胞の分裂周期のDNA合成や、細胞内の翻訳会社であるリボソームのタンパク質合成を阻害したり、DNAの機能や翻訳済みタンパク質の機能を妨害したりして癌細胞の増殖を抑えるのが、従来の抗癌剤でした。しかし、DNAの合成や細胞分裂は正常な細胞にもあるので、従来の抗癌剤は癌細胞を叩く一方で、正常細胞にも重大なダメージを与えてしまいます。そこで、正常細胞にはなく癌細胞にだけ存在する分子を攻撃する医薬品、すなわち「分子標的医薬品」が開発されました。標的分子は癌細胞の増殖を促進するチロシンキナーゼと呼ばれる酵素や、炎症に関係する増殖因子などです。
現在市販されているチロシンキナーゼ阻害薬には、慢性骨髄性白血病に用いるグリベック(Gleevec)、手術不能または再発非小細胞肺癌に使用するイレッサなどがあります。一方の増殖因子を抑制する薬剤では、関節リウマチ(rheumatoid arthritis)やクローン病(Crohn disease)に用いるレミケードがあり、そのほかに非ホジキンリンパ腫にリツキサン、転移性乳癌にハーセプチンなどがあります。
しかし、副作用がないわけではありません。イレッサの間質性肺炎がその一例です。
肝臓で合成され血液中に分泌されるある種の糖タンパク質が体内の酵素の作用を受け、アンジオテンシンUと呼ばれる物質に変換されます。アンジオテンシンUは強力な昇圧物質で、通常は血圧が下がった場合などにシステムが稼動し、血圧を上げるしくみになっています。
高血圧症には多くの原因がありますが、このシステムが異常稼動した場合にも生じるとされています。そこで登場したのが、アンジオテンシンUの受容体への結合を阻害するアンジオテンシンU受容体拮抗薬です。現在の降圧剤市場は、カルシウム拮抗薬とアンジオテンシンU受容体拮抗薬が主力をなしており、ブロプレスやディオバン、そしてニュータロンなどの製品が競い合っています。
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不妊治療のさらなる発展
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不妊治療(fertility treatment)は、患者にとって負担が少なくできる限り夫婦本人の生殖細胞(germ cell)で試行されていくのが基本です。人工授精(AIH:artificial insemination with husband's semen)→体外受精(IVF:in vitro fertilization)→顕微鏡受精(ICSI)という手順で成功しなかった場合は、第三者の精子ないしは卵子を提供してもらう人工授精(AIDなど)になります。できれば配偶者間で子供がほしいと思うのは人の常ですが、無精子症(azoospermia)などの病気では最近まで不可能とされてきました。しかし、そうした選択もまもなく終わるかもしれません。
精子の生成の過程では第1精母細胞(spermatocyte)、第2精母細胞、円形精子細胞(round spermatid)、精子の成体と段階があり、第1では染色体が減数分裂(meiosis)前の4倍体であり、第2では2倍体、そして円形精子細胞で本来の1倍体になります。無精子症ではこの円形精子細胞を利用します。無精子症では精母細胞があっても精子として射出できなかったり、顕微授精で受精させても卵子を活性化させる力がないため、この治療では卵子の活性化に第三者のドナー精子の力を借ります。
第三者のドナー精子を卵子に注入し、卵子が活性化を始めた段階で夫の円形精子細胞を注入した後、両者を混同しないように観察しながら、前核という核の未成熟なものができ始めた段階でドナー精子を抜き、夫の精子のみで受精卵に発達させる、というものです。受精後には確認作業としてDNAの照合を行うそうですが、この治療法で懸念されるのは、やはりドナー精子と夫の精子との誤認の問題だと思います。それさえ確実にクリアできれば期待値は高そうです。
このほかにも、夫婦間の不妊治療としては精子や卵子の細胞を正常に発達させるという方法があります。精子細胞を精子に育てる手法としては、サルとマウスを使った培養方法が注目を集めています。どちらも第1精母細胞の段階で発達が止まってしまったものを対象としています。サルの細胞を用いて精母細胞を体外で培養したり、ヒト精子をマウス体内に入れて培養したりする方法がとられていますが、どちらも異種という危険性の高い方法であり、いまだ賛否が分かれている状態です。
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